いま、小児科医療で大切なこと

いま、小児科医療で大切なこと

私は小児科医として、20数年間、子どもたちをそばで見てきました。
子どもの健康を守るうえでなすべきことはたくさんありますが、小児科医療でいま重要なものは3つあると思います。

1.はしかなどの予防接種を多くの人たちに接種してもらうこと

→そのためには、

 ①予防接種ワクチンの生産の確保
 ②安全対策
 ③接種料金の無料、低料金での接種の実施

  が必要です。

ご存じのように、はしかは、流行しているにもかかわらず、まだ何らの対策が取られていません。
学校を休校にしても、はしか未接種者がたくさん存在する現状では流行は止まりません。
はしかは重い病気ですので(詳しくはこちらをご覧ください)、対策を考えなくてはなりません。

はしかを食い止めるためには、
30歳以下で、はしかにかかったことがない人や、はしかの予防接種を受けていない人、はしかの予防接種を一度しか受けていない人に、必ず接種してもらう制度を作ることが大切です。

基本的に、はしか2回接種を原則としたほうがいいと思います。
また、現在、風疹は流行していませんが風疹にかかっていない、または、予防接種をしていない人も多くいますので、はしかと風疹の混合ワクチン(MRワクチン)をお勧めします。

また、おたふく水ぼうそうインフルエンザワクチンの無料あるいは低料金での接種も必要です。

日本脳炎ワクチンも不足しており、増産が必要です。
小児髄膜炎の予防ワクチンであるHIB(インフルエンザ桿菌)ワクチンや、7型肺炎球菌ワクチンの早期承認と接種の無料は緊急課題となっています。

予防接種については、こちらをご覧ください。

2.たばこの害は深刻です

→全面的な禁煙対策が必要です。

たばこの害は、私たちが思っている以上に深刻です。
とくに、子どもの体に大きな悪影響を及ぼします。
詳しくは、こちらをご覧ください。

たばこの害を少しでも防ぐために、いくつかのことを提案してみたいと思います。

①タバコの値段を値上げすること。

②たばこにより、多くの人が病気にかかっていることを考えて、たばこの税金を医療費負担にまわすこと。

③プライベートな場所以外での喫煙を禁止すること。
(たとえば、レストラン、居酒屋、ホテル、会社、ゲ-ムセンタ-など、人が集まる場所での喫煙を禁止すること。)

④歩きたばこやポイ捨てを含め、違反者には何らかの制裁をかすこと。

⑤未成年者の喫煙対策として、自動販売機の撤去と、面前販売と身分証の提示を義務づけること。

タバコはCOPD(肺気腫や慢性気管支炎のこと)の原因疾患です。

また、やめることにより、病気の進行を防ぎ、医療費の増大も防げるため、欧米各国は禁煙対策に熱心に取り組んでいます。

ワクチンにしても、禁煙対策にしても、残念ながら、日本は世界の中で、かなりの後進国です。

当院では、禁煙外来を行なっています。ご自分のためはもちろん、ご家族のためにも一度ぜひご来院ください。

禁煙外来については、こちらをご覧ください。

3.戦争のない平和な世界に

単純なことですが、子どもの健康を守るためにとても大切なことは世界から戦争をなくすことです。

戦争で、命をおとしたり、重い傷を負う子どもはたくさんいます。
戦争で、食べ物や寝るところを奪われている子どももたくさんいます。

日本は唯一の被爆国として、戦争をなくし、医療や食べ物を世界に運び、世界中の子どもたちが健康で文化的な生活を送れるよう、役割をはたすべきではないでしょうか。

今後も、私は小児科医として、4人の子供を持つ父として、子どもが健やかに、のびのびと暮らしていけるような社会をつくろうと頑張っていきたいと思っています。