五種混合ワクチンってどんなワクチン?
2024年4月から四種混合ワクチンに加えてヘモフィルスインフルエンザ菌b型(Hib)の抗原成分を追加した五種混合ワクチンが定期接種となりました。
四種とは、ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオを指します。ジフテリアとポリオ(急性灰白髄炎)は国内での感染は殆どありませんが過去には重症者が出ていました。百日咳は乳児では重症の咳や呼吸困難で命に関わることもあります。破傷風は怪我をした傷口から菌が入り、痙攣や麻痺をきたす死亡率の高い疾患です。以前は三種混合ワクチンがありましたが現在は不活化ポリオワクチンと一緒になって四種混合ワクチンになりました。
ワクチンの効果は?
ワクチン接種により90%以上のジフテリア、破傷風、百日咳、ポリオ、Hib感染症の発症を予防することができると言われています。
ただし五種混合ワクチンは不活化ワクチンという安全性は非常に高いですが、免疫力がやや付きにくいタイプのワクチンのため、複数回の接種が有効です。
接種時期は?
Ⅰ期(初回)は生後3ヶ月になったらすぐに1回目を接種します。その後は4週間の間隔で、3回接種します。
Ⅰ期(追加)は、3回目の接種6ヵ月後1回接種します。
現在、小児用肺炎球菌、五種混合ワクチンの追加接種は、1歳のMR、おたふく、水痘ワクチン接種後、1歳1カ月での接種をおすすめしています。
しかし、百日咳ワクチンの抗体価は1歳過ぎの追加接種の計4回接種では低下してします。できれば、5歳の年長さんの時に同じように不活化ポリオワクチンの抗体価も低下するので百日咳ワクチンと不活化ポリオワクチンの2つの入った四種混合ワクチンの追加接種をしてください。こちらは自費になります。
Ⅱ期は、11歳~13歳未満の間に二種混合(ジフテリアと破傷風)ワクチンを1回接種します。
副反応
注射部位が腫れたり、赤くなったり、しこりができることがありますが、通常2~3日で治ります。まれに、腕全体が腫れることがあります。