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2021.9.15 8:30

花粉-食物アレルギー症候群について

花粉-食物アレルギー症候群について

生の果物や野菜を食べると口や喉がイガイガするという方がいます。その症状からもともと口腔アレルギー症候群(OAS)と呼ばれていましたが、現在は花粉-食物アレルギー症候群と呼ぶようになりました。

診断がついていない人も多く、頻度は子どもの5~20%、大人の13~58%と様々な報告があります。花粉症の増加とともに花粉-食物アレルギー症候群も増加してきています。

●原因

花粉に含まれるアレルゲンの一部が、果物や野菜に含まれるタンパク質と似ているために、人体が果物や野菜を食べたときに花粉と間違えてアレルギー反応を起こしてしまいます。花粉の種類ごとに、反応しやすい果物や野菜が異なります。特にカバノキ科が多く、最近やヨモギやブタクサも増えています。

カバノキ科 
シラカンバ ハンノキ 等
バラ科(リンゴ、ナシ、サクランボ、モモ、スモモ、アンズ、アーモンド)、セリ科(セロリ、ニンジン)、豆乳、ジャガイモ、キウイ、ヘーゼルナッツ、マンゴー、シシトウ など
ヒノキ科  スギトマト
イネ科
オオアワガエリ
ウリ科(メロン、スイカ)、ナス科(トマト、ジャガイモ)、キウイ、オレンジ、ピーナッツ など
キク科 ヨモギセリ科(セロリ、ニンジン)、マンゴー、スパイス など
キク科 ブタクサウリ科(メロン、スイカ、ズッキーニ、キュウリ)、バナナ など
(食物アレルギーハンドブック2018より改変)

●症状

原因となるアレルゲンの多くは非常に不安定なタンパク質なので、口や喉の症状のみがほとんどです。また、加熱ですぐ壊れるので、加熱したものや加工品(ゼリー、ジャム、缶詰など)には反応しません。1~2%くらいでアナフィラキシーという強いアレルギー症状を呈します。特に豆乳は、豆腐や納豆で無症状のため知らずに一気に摂取してしまいアナフィラキシー、という報告が何例もあり注意が必要です。

●検査

花粉症や上記のような特徴的な症状があるか詳しくお話を聞くのが一番重要です。必要に応じて血液検査やプリックテスト(皮膚テスト)も行います。

●治療

現在、根本的な治療はなく、自然に治る可能性も低いです。原因となる食物の除去、症状が出たときは抗ヒスタミン薬内服などを行います。

まだ研究段階ですが、カバノキ花粉の免疫療法を行って果物や野菜に対する症状が改善したという報告があり、スギ花粉・ダニの舌下免疫療法、食物アレルギーの経口免疫療法に続いて、今後の治療法確立が期待される分野です。スギ花粉症かつトマトアレルギーという方は、スギ花粉の舌下免疫療法で症状が改善するかもしれません。

気になる症状があるという方は、ぜひ当院でご相談いただければと思います。