「禁煙治療用アプリ」について、先生に聞いてみた
禁煙治療用のアプリがあるようです。
えっ。アプリで禁煙?!本当に出来るのかなあ。
って思いますよね。
という事で、渡部クリニック副院長の渡部顕先生に、「禁煙治療用アプリ」について聞いてみました。
「禁煙治療用アプリ」というのがあるんですね
はい。「禁煙治療用アプリ」は2020.11に承認された最新のものになります。
このアプリを使う事で、
・患者さんの日常の様子を医師が詳細に把握することができること
・喫煙の害についてアプリで学ぶこと
・COチェッカーで禁煙が継続できていること
など、日常の禁煙に対するサポートを行います。
日本でもその効果が認められ従来の禁煙補助薬に加えることでさらに高い禁煙率を達成しています。
まだまだ導入施設が限られているので、ぜひ当院へご相談ください。
過去に禁煙をしましたがまた吸ってしまいました
過去に禁煙をしてみようと考えた方は、一度も考えていない方よりも禁煙成功率が高いことが分かっています。
なぜもう一度喫煙したのか私達と一緒に考えることで成功率を上げることができますし、喫煙したくなるときに気を紛らす手段を複数持つことも大切です。そういった対処方法を禁煙外来で考えるのが大切だと思っています。
また今回保険適応となった禁煙アプリは3ヶ月の通院後のサポートも行います。この時期は再喫煙のリスクが高いのでこのサポートはとても重要です。
ぜひもう一度禁煙を頑張ってみませんか?
かかる費用が心配で…
保険適応となっている禁煙外来ですが、診察料や薬、アプリ処方代などで2-3万円の費用がかかります。
これは決して安くはない出費だと思いますが、以下の表にあるように、年間のタバコ代から見れば取り戻せるお金です。タバコによって未来に起こる様々な病気の医療費を削減できる可能性も考えれば、かける価値のある出費だと考えています。
加熱式タバコは大丈夫なんですよね??
加熱式タバコの一部の有害物質は紙巻きタバコよりも少ないとなっていますが、これは有害物質の一部のみの話であり、他の有害物質では紙巻きタバコと同等の量が発生していることが分かっています。
WHOは2019に 加熱式タバコは紙巻きタバコと同じ規制が必要です と明言しています。
なので「加熱式タバコは大丈夫」とはとても言えません。
もうたくさん吸ってきたし今からタバコ止めても遅いでしょ?
何歳からでもタバコを止めることの恩恵は受けることができます。わずか24時間で心臓発作のリスクが減りますし、1年後には肺機能の改善も認めますし、10−15年経てば様々な病気が起こるリスクは非喫煙者と同様になります。
タバコを吸っているのは 酸欠状態で生きているのと同じです。
何歳からでも禁煙をおすすめします。
まとめ
禁煙は「ニコチン依存症」という病気に打ち勝つ必要がある難しい治療のことです。新型コロナウイルス感染症の重篤化にも喫煙は高リスクになります。
この機会に禁煙を考えている方や過去に禁煙に失敗した方など、禁煙を成功させたい方はぜひ「禁煙治療用アプリ」を試してみては如何でしょうか。