じんましん(蕁麻疹)
[2025.10.29]
じんましんとは?
じんましんは、皮膚の一部が突然赤く盛り上がり、かゆみを伴う発疹が出る状態をいいます。
多くは数時間~1日以内に跡を残さず消えますが、繰り返すこともあります。
主な症状
- かゆみのある赤い膨らみ(大きな虫刺されのような形が多いですが、形は多種多様です)
- 体の一部または全身に広がることも
- 出たり消えたりを繰り返す
短時間で移動するように見えるのも特徴です。
蕁麻疹の種類
蕁麻疹は以下のように種類が分かれていますがほとんどは原因のわからない特発性であるのが特徴です
- 食物アレルギーの一つの症状としてあるもの
- 運動誘発性蕁麻疹 特定の食物を摂取した後に運動などの負荷が加わることで起こるもの
- 物理性蕁麻疹 やや尖ったもので皮膚を擦って出る蕁麻疹や日光/温熱/寒冷の接触による蕁麻疹
- コリン性蕁麻疹 入浴や運動、精神的緊張による発汗を伴う刺激で生じるもの
- 原因が特定できない場合も多くあります
発症から6週間までは急性蕁麻疹となりますが、それを超えると慢性蕁麻疹となり治癒が難しいケースもあります。
自宅でできること
- かゆい部分を冷やす
- かかないように注意する
- 皮膚を温めすぎない(熱いお風呂や運動後の急な発汗は避ける)
かゆみが強い場合は市販の抗ヒスタミン薬を一時的に使用することもありますが、繰り返す場合や症状が強い場合は医療機関で相談してください。
受診をおすすめするケース
以下のような症状がある場合は、早めに受診してください。
- じんましんが1日以上続く
- 繰り返し出ている
- 顔の腫れ、口の中の腫れ、息苦しさを伴う
- 発熱や腹痛を伴う
- かゆみが強く夜眠れない
特に呼吸が苦しい、唇や舌の腫れがある場合は救急要請が必要です(アナフィラキシーの可能性)。
治療について
- 多くの場合は抗ヒスタミン薬(飲み薬)で症状を抑えます。
- 原因が疑われる場合は、その原因の除去が重要です。
- 慢性的に続く場合は専門的な検査や追加治療が必要になることもあります。
- 大人の慢性蕁麻疹で、既存の治療に効果がなければ、オマリズマブ(ゾレア®)やデュピルマブ(デュピクセント®)を使用します。
まとめ
- じんましんは突然出て数時間~1日で消えることが多い
- 1日以上続く、繰り返す、呼吸が苦しいなどの症状があれば早めに受診を
- 適切な治療で多くは改善し、原因が特定できない場合も治療が可能です
