抗菌薬(抗生物質)は使い方が大事です。
1)抗菌薬は ウイルスによる風邪やインフルエンザには効果ありません。
2)抗菌薬を使用すると必要な腸内の善玉菌までも殺してしまい善玉菌の数が減って免疫力の低下をおこし、逆に風邪をひきやすくなります。
3)抗菌薬の不適切な使用は薬剤耐性菌の増加になります。抗菌薬は細菌感染症を治療するための薬です。抗菌薬の不適切な使用により抗菌薬に対して抵抗力を持ち、薬が効かなくなった細菌を薬剤耐性菌と呼び国内外で今、大変、問題になっています。抗菌薬をそれまでたくさん使用していると肺炎や髄膜炎などの重症感染症にかかった場合に効果のある抗菌剤が少なくなり治療に困難を極めてしまいます。
4)抗菌薬は基本的には使用しないようにすること。しかし絶対に必要な場合は例えば溶連菌感染症やマイコプラズマ感染症などでは早く的確に使用しなくてはなりません。例えば風邪をひいたら、たくさん食べて、たくさん水分取って、よく寝ればほとんどの風邪は自分の免疫力で治ります。熱や嘔吐や下痢や咳なども身体の防御反応です。努めて熱を下げたり吐き気を止めたり下痢をとめたりはしないことは大切です。
不明な点あれば診察時にお聞きください。