理事長退任・交代のご挨拶
このたび2021年4月30日をもちまして、私、渡部創は医療法人社団 渡部クリニックの理事長を退任することになりました。
31年前の1990年5月8日に開院し、95年に医療法人化し、長い間みなさんとともに地域医療に全力を尽くして参りました。この間、親子二代、三代で診察を通してお付き合い頂いた方も多く、年月を感慨深く感じています。
私の専門のアレルギー学でも大きく治療法が変わったのが食物アレルギーの分野です。私が医師になった1978年は、アトピー性皮膚炎の治療は、五大アレルゲン除去食が主流でした。除去により食物に対する耐性を獲得というのが学会の考え方でした。
現在は、できる限り早く卵や乳製品などを食べさせる方が、将来的に食べ物を食べる事ができるという治療法に変わりました。また以前、日本小児アレルギー学会などで『小児に対する吸入ステロイドの早期使用の必要性』を発表した時は、学会会場から、反対意見が出た事を覚えています。今では、中等度の気管支喘息に対する治療の第一選択薬は、吸入ステロイドとガイドラインに明記され私の発表が、誤りではなかった事に安堵しています。
2020年4月から長男、渡部 顕が副院長として診察に参加してきました。2020年新型コロナウイルス感染症の流行では、当クリニックも患者さんの来院が大幅に減少するなど初めての経験をしましたが、スタッフや副院長の協力で、コロナウイルス感染症の診断、検査等を頑張ってまいりました。
5月1日から顕は理事長としてスタッフとともに地域医療に積極的に取り組んでいくことと思います。
私も一人の医師として、微力ながらも患者さんのお役にたちたいと考えております。
今後とも宜しくお願いいたします。
2021年4月30日
医療法人社団 渡部クリニック
理事長 渡部創