アレルギー性鼻炎について
アレルギー性鼻炎とは
アレルギー性鼻炎は、
- 発作的に繰り返すくしゃみ
- 透明な鼻水
- 鼻づまり
を主な症状とする病気です。
この10年ほどで患者数は右肩上がりに増加しており、
有病率は約50%に達するとする全国報告もあります。
花粉症と通年性アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎には、主に次の2つがあります。
- 花粉症:スギやヒノキなど、季節性の花粉が原因
- 通年性アレルギー性鼻炎:ダニ・ハウスダストなどにより、季節を問わず症状が出るもの
通年性アレルギー性鼻炎も増加していますが、
患者数増加の最大の要因はスギ花粉症と考えられています。
診断について
診断は、
- 症状の内容
- 季節性や環境との関連
などを詳しく確認する問診から行います。
必要に応じて、以下の検査を行いアレルギーの評価をします。
- 鼻汁好酸球検査:鼻の中でアレルギー反応が起きているかを確認します
- 血液検査(RAST・RIST)
- イムノキャップラピッド:指先から少量の採血で、短時間に主要なアレルゲンを評価できる検査です
鼻かぜなど他の鼻炎との鑑別が難しい場合もあるため、
自己判断せず医療機関での受診をおすすめします。
治療の基本
治療は、以下を組み合わせて行います。
① 薬物療法
- 内服薬(抗ヒスタミン薬など)
- 点鼻薬(ステロイド点鼻薬など)
② 環境整備
- 花粉・ダニなどのアレルゲンを減らす工夫
- 室内環境の見直し
③ 症状と生活に合わせた調整
症状の感じ方や困りごとは人それぞれです。
たとえば
- くしゃみ・鼻をかむ回数が1日11回以上
- 鼻づまりで時々口呼吸になる
このような状態は医学的には「重症」アレルギー性鼻炎に分類されますが、
そのまま生活や仕事を続けている方も少なくありません。
アレルギー性鼻炎と生活の質(QOL)
鼻炎症状は、
- 集中力低下
- 睡眠の質の低下
を通じて、生活の質や仕事のパフォーマンスを下げることがあります。
その結果、社会的・経済的損失につながることも分かっています。
「毎年のことだから」と我慢せず、
適切な診断と治療を受けることが大切です。
当院では、患者さんとのコミュニケーションを重視し、
一人ひとりのゴールを考えながら治療を進めています。
さらに進んだ治療選択肢
症状が強い方には、以下の治療があります。
舌下免疫療法
- スギ・ダニに対して実施可能
- アレルギー性鼻炎に対して「根治が可能な唯一の治療」
生物学的製剤:オマリズマブ(ゾレア®)
- 重症・最重症のスギ花粉症が対象
- 抗IgE抗体製剤
- 2019年より保険適応
- 2〜4週に1回の皮下注射
- 花粉シーズン中(2〜5月)に実施
※ 治療要件が厳しく、費用は高額ですが、高額療養費制度により自己負担が軽減される場合があります。
当院では、気管支喘息や慢性蕁麻疹でのゾレア治療実績があります。
スギ花粉症でお困りの方も、お気軽にご相談ください。
