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TEL.045-506-3657

〒230-0051 横浜市鶴見区鶴見中央3-19-11

アトピー患者さんへ



はじめに

方針イメージ


 私はぜんそくを中心としたアレルギー治療に長年携わるなかで、重症な患者さんに少しでも有効な治療法を日々模索してきました。

 皮膚科医のなかには、重度のアトピー患者さんに対し、ステロイド剤を長年使用している方もいらっしゃいますが、私はステロイドでは根本的には治らないと思っています。もちろん、ステロイドを否定しているわけではなく、時には必要だと思っていますが、「治る」のではなく、症状がそれ以上悪化しないように一時的に「抑える」ものです。応急処置に使ったり、顔部のアトピーや小児アトピーに使用することは有効ですが、重度のアトピーを完全に治すことは無理だといってよいでしょう。

 ですから、重度の患者さんに対して有効であり、何ら害がなくて効果的な治療法を探してきました。

 ただ、数ある民間療法は、健康食品・健康器具を売るだけが目的だったり、改善どころか悪化の原因になるようなものもあります。ひと月20〜30万で温泉水を販売しているメーカーもあり、○○友の会やアトピーサークルといった会がどんどん現れています。なかには、安全で効果的なものもありますが、いずれにしても大事なことは、少しずつでも“民間”療法から離れていき、医学的に理論を積み上げていくことです。

 そのような民間療法とは一線を画した療法として、機能水(アルカリイオン水と強電解酸性水)を使うことにしました。昨今、各専門の医師たちをメンバーとして機能水研究会も発足し、研究交換や会議発表などを活発に行ない始めています。



その効果と問題点


 アルカリイオン水を引用することは、病気の治癒改善に役立つだけでなく、体内の洗浄や、ひいては体質改善につながる効果をもちます。アトピーの患者さんには、「アルカリイオン水の日常的な飲用は体内を洗浄してくれるのです。ですから、アトピーのケアだけでなく、消化管や腸なども水できれいにしてくれるし、便秘のひと、逆に下痢気味のひとも便が正常化されますよ」と説明しています。

 もちろん、100%完全にアトピーが治るとは言い切れませんが、私自身の経験ですと、水治療を行なったアトピー患者さんの50〜60%の人が何らかの改善をしています。

 ただ、水治療の問題は機械の購入代です。メーカーにもよりますが、最低10万円はしますので、決して安い買い物ではないでしょう。当院では、容器代の実費のみで、アルカリイオン水をお分けしていますが、水治療は毎日飲用するもので、その都度患者さんが重い水を運ぶのも大変ですから、結局はご自分で機械を購入していただく方がコスト的にも安くなる場合が多いのです。もっとも、医師の立場で、「機械を買ってください」とは申し上げにくいのが実情です。

 私は、レンタルなどで手軽に機械を試すことができたり、もっと廉価な機械が発売されたり、医療費控除がなされれば、より多くのアトピー患者さんが利用できる条件が広がり、皆さんの健康に多少なりとも役立つと思っていますが、現状では困難なところに、この治療の難しいところがあります。

 また、治療法も統一がとれていないのが実情です。

 当院では、アルカリイオン水の飲用と、弱酸性の塗布という両方を兼ね備えた治療を行なっています。

 水治療は暗中模索しながら、少しずつ前進していると思われます。




実際の臨床例 〜アトピーからハウスシック症候群まで〜




◆臨床例1 (男子 / 12歳 / 中学1年生)

 この患者さんは特に顔のアトピーがひどい状態でした。以前、アンダームという非ステロイド剤を使用していたそうです。この軟膏は、接触性皮膚炎を併発してしまう可能性があるので、顔にはあまり使用できません。

 この子の場合、やはり接触性皮膚炎を併発してしまっていて、顔がジュクジュクしていました。親もアトピーとのことで、紹介の形で遠方から来院されました。

 細菌検査の結果、やはりブドウ球菌の存在を認められたので、弱酸性水を顔面に塗布してもらうことにしました。

 治療当初は、当院の機械から生成した弱酸性水、アルカリイオン水を来院のたびに持ち帰っていただきました。毎日のように、飲用と塗布をつづけて、頑張ってくれました。この子は体重36キロくらいでしたが、毎日、1.5〜2リットルくらい飲み続けました。

 特に、夏場はたくさん飲んでくれました。3ヶ月後の8月頃には顔の赤みもジュクジュクも取れてきましたが、水を飲むことをやめると顔の赤みが再発するような状況でした。

 最初は、漢方薬やかゆみ止めの軟膏とアルカリイオン水、弱酸性水を使用しました。ステロイド剤に関しては、治療当初にほんの少し応急処置的にのみ使用しました。

 いまは、漢方薬と抗ヒスタミン剤を使用して治療しています。そして、アルカリイオン水は毎日飲んでもらっています。現在は顔のジュクジュクもすっかり治り、肌も乾燥しているので、顔への弱酸性水の使用はやめています。


 初診時より、ずっと感じていたのですが、この子の問題点は親御さんにもあるのかもしれません。初診からずっと母親同伴で来院し、症状なども母親のほうがほとんど答えていて、初診の1時間中ずっと一人で話しているという状況でした。親がいると、子どもは自分からは話そうとはしません。

 私が長年アトピー患者さんを診察していてよく思うことは、ほとんどの患者さんが親と来院するということです。高校生や成人でもそうです。

 親が自立させようとしなければ子どもは自立できにくいものです。アトピーも喘息も、本人に治す意志がきちんとあれば必ずよくなります。この病気は、心のケアが非常に大切で、治るか治らないかは本人の意志次第だといっても過言ではありません。まずは自立して、自分の病気と主体的に向き合うことが重要かもしれません。


 また、現代の様々な家庭環境や社会環境のもとで、子どもたちも厳しいストレスをもち、それにうまく対応できず、寂しさやストレスなどを引き金にアレルギーを発症する場合もあります。そういった原因がある子は問題を取り除いてあげなければなりません。ですから、心療内科なども取り入れて総合的に治療ができれば望ましいのですが、日本の医療のしくみではこの理想を実現するのは難しいのが現状です。

 当院では、できる限り、心のケアについての治療、アドバイスを心がけています。



◆臨床例2 (男性 / 28歳 / 会社員)

 次に、ハウスシック症候群の患者さんを紹介します。

 この方は以前から少し顔などに湿疹がありましたが、結婚をし、転居してからアトピーが悪化し、顔や前進に症状がひろがったとおっしゃっていました。近くの病院に行き、ステロイド剤をもらい使用していたようですが、98年7月に当院に来院しました。

 とりわけ顔のアトピーがひどく、初診時やはり少しステロイド剤を使用しましたが、後はほとんど使用していません。当初、1、2日ステロイドの点滴をしたところ、ずいぶんよくなり、あとは飲み薬とスキンケアだけで治療してきましたが2ヶ月後の9月頃からずいぶんと症状が落ち着いてきました。

 今回の発病は、まず転居してストレスが蓄積していたことに起因すると思われます。夜眠れない、落ち着かないなどの心の不安定がありましたので、精神安定剤、睡眠剤なども多少調合して、まず安眠できる環境を作りました。

あとは、心のケアと水治療に集中し、その後安定剤や睡眠剤の使用はとても少なくなりました。水も自発的に毎日2リットルくらいずつ飲んでいます。

引っ越しをすすめているのですが、新婚で難しいとのことです。血液検査の結果、やはり多岐にわたり、アレルギーの症状の数値が出ており、かびやハウスダストなども高い数値を記していました。これらの数値から、典型的なアレルギーの患者さんだということがわかります。

いま現在は心も安定を取り戻し、体の湿疹などもなくなり、肌も乾燥していて改善に向かっています。



◆臨床例3 (女性 / 31歳 / 自営業)

 この女性は、昔からアトピーに悩まされていたそうです。

 97年頃横浜市内で引っ越しをし、仕事場兼住居として生活を始めました。しかし、引っ越し後、数ヶ月経ってから、突然アトピーがひどくなってしまったといいます。初診時も全身真っ赤でとてもひどい状況でした。

 まずは、ステロイド剤の点滴で症状をすこし抑えてから、水治療を行なうことにしました。この患者さんには、弱酸性水を顔にも塗布し、アルカリイオン水を飲用するという二本柱を毎日の習慣にしてもらいました。この方は毎日まめに強電解酸性水を顔や全身に塗布してくれました。その後、少しずつ改善しています。




終わりに -どうぞ強い心をもってください。

 臨床例からもおわかりいただけたように、アトピーや喘息などの慢性アレルギー疾患には、患者さんに合った複数の有効な治療法のコンビネーションが大切です。

 現在、治療法で有効なのは、スキンケア、軟膏、抗ヒスタミン剤、漢方薬、アルカリイオン水の飲用、弱酸性水の塗布、環境要因の改善、食事の改善、運動療法、心のケアなどです。

 一般的には、運動をして汗をかくと、症状が悪化してしまうと思いがちですが、それは逆です。汗をどんどん出して、アルカリイオン水をたくさん飲用し、どんどん外に排泄することは体内の改善をはかることにつながり、アトピー治療に効果的です。

 また、多くのアトピー患者さんは気持ちが内向きになりがちで、家の中に閉じこもりがちになってしまいます。でも、外に出て、気持ちも外に向けることがとても大切です。前向きな気持ちで、自分の力で病気を治す気持ちがなければ、周囲がどんなに一生懸命に治そうとしても限界があります。医師や家族に依存して、他力本願でいたら絶対に治りません。「治すのは自分だ」とつよく思うことが大事です

 

 ぜんそく患者さんに比べても、アトピーの患者さんは、もっと気持ちが弱いように感じます。

「自分はすべての犠牲者」とか、「自分なんて生まれてこなければよかった」、「自分はお荷物」のようにマイナスな考えで頭がいっぱいになっている方も多くいます。こういう患者さんたちに、「アトピーは死ぬ病気じゃないよ。頑張ってつよくなって、自分の力でアトピーを治すんだよ。」と励ますことも治療の一環です。心と体は一つなので、心をつよく持つことが体をつよくすることを知っていただきたいと思います。

 私は、医師と患者さんとのコミュニケーションがアトピー治療のうえでとても大切だと思っています。それがないと、アトピー患者さんはただでさえ心が弱くなって精神的に不安定なのに、医師に対しても不安感が募ってしまい、ドクターショッピング(病院を転々と変えること)をずっと繰り返すようになってしまいます。


-自分に合う医師をみつけてください。

 本当にアトピーとたたかい、治したいのであれば、いい医師と巡り会い、ステロイド以外の方法で抜本的な治療に取り組む必要があります。重ねて申し上げますが、ステロイドは一瞬で苦しみから抜け出せて楽になりますが、それはあくまで一時的な対処療法にすぎません。一生使い続けるわけにはいかないのです。

 水治療は、無理なく、自分の意志で取り組むことができることからも、有効な治療方法の一つだと思います。たとえば水治療がきっかけで、皆さんが病気に向き合い、治し、充実した生活を送れるようになればとても幸いです。

 アトピーについて知りたいこと、悩んでいることがありましたら、どうぞ遠慮なくおたずねください。

 ご一緒に、アトピーを治していきましょう。


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